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ショック。

今の私の活動先は2ヶ所の保育施設。

今日は、田舎のほうの保育園の日。

いつものように温かく迎えてくれる先生。
午前のクラスが終わり、いつものように先生のおうちでご飯。

フランス語が話せない先生なので、ほとんど何を言っているか分からない。笑


・・・けど、単語をつなぎ合わせて分かったこと。

先生:「私。12月31日。終わり。」(12月いっぱいで辞める)

私:えーーーーーーーーー。ウソでしょ(><)!?
  「どうして?」

先生:「うーーん、お金が・・・」

私:「少ない?」

先生:「うん・・・」



モロッコの保育園は教育省の管轄内でありながら、公立のような補助はない。

だから、子どもの数・月謝が先生の給料に直結する。

子どもからの月謝も先生が決める。

高すぎると子どもが集まらない。
低すぎると自分の生活が厳しくなる。

難しいところ・・・

特に田舎は、各家庭の収入も少なく、幼児の教育費にまわすお金も少ない。

現在、子ども一人15DH/月。日本円で約150円。
×23人(1クラス)で345DH。
先生の一ヶ月の給料は日本円で約3450円。
さらに、そこから諸経費も払わなければいけない。

確かに日本に比べて物価は安いモロッコだけど、
一日朝から晩まで働いてこれでは厳しい。


10月から本格的に活動がスタートして、3ヶ月。
この先生も新任。私も先生もはじめての事だらけだった。

家から8kmの距離を自転車で通った日々。
習ったことのないベルベル語に苦労した日々。

ようやく子ども達の警戒心もなくなってきたのに。
子ども達の名前も覚えてきたのに。


今日までやってきたことが一瞬にして全て消えてしまったようでショックだった・・・


しかも、お金の問題。
私もどうしようもない。

でも・・・
もう少し、私が頑張っていたら違っていたのか。
保育の楽しさとか大切さとかきちんと伝えていたら違っていたのか。

まだ、時間はたくさんあると思っていたから、
これからゆっくり伝えていけばいいや。って思ってた。
「今は地域に馴染む。言葉の習得。」と、のんびり構えてた。
保育について、デリージャ(アラビア語)で難しいことは言えないから・・・
と、正直、後回しにしていた。

だから、伝えていないことだらけ。
後悔が残る。
伝えられなかったんじゃなくて、伝えようとしていなかった。
・・・って今になって思った。

“さあ、これからだ!”って思っていたのは、私だけだった。
そう思うと、独りよがりの活動になっていたのかな・・・。

先生も、地域の人たちも
いつも本当に温かく迎えてくれた。

なにも返せないままお別れ。

申し訳ない気持ちでいっぱい。

先生が「さちこは私の妹だからいつでも家に来てね」と最後まで優しい言葉をかけてくれた。

そして、記念にヘンナ(ミソハギという染料で手足に模様を描くもの)をしてくれた。
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ショック。_d0158245_312366.jpg



色々後悔もあるけど、ここから学んだこともたくさん。

そして、もらったものもたくさん。

次はそれをちゃんと返していきたい。


年が明けると、活動も新たなスタートになりそうです。
気持ち新たに頑張ります!

by sachiko0220 | 2010-12-30 03:45 | 活動